第11話 新薬プロモーションの心理学(開業医編)
新薬といえば会社のエネルギー源、新薬をプロモーションする時にはMRも興奮するものです。新薬発売前のプレマーケティング、そして発売前の決起大会、そして発売当日とまさにお祭り状態です。そんな新薬に関連する心理をご紹介してまいりましょう。

3日間の勝負
プレマーケティングで目標にしている開業医の80%が発売3日で勝負が決まるといわれています。ここで採用にしておくことが後々の売り上げに影響するといわれております。これは何故でしょうか?
実は人間の興味や感動はその紹介回数の2乗に反比例するのだそうです。1回目PRの感動を1とすると2回目の感動は4分の1、3回目の感動は9分の1になります。だから発売時で興味のあるうちにとりあえず1つ採用をしてもらうことが大事なのです。

それからMSのモチベーションもほぼ3日間でPRに飽きるのも見逃せない点です。だからこの期間にできるだけ見込み先に入れてもらうことが大事です。だから月曜日か火曜日がいいんですよね〜発売日は♪

そして上記の心理に加えて大事なのが発売(もしくはサンプル配布可能)になったら、できるだけ多くのDrに早く使ってもらう事により、成功例を体験してもらうことが大事です。患者さんが喜ぶ姿を見れれば、Drは間違いなくその薬剤は継続処方します。

そこにはまた心理学が関連しています。それは何かというと人間は「目新しいものが好きである事」と「喜びを共有したい」ということです。新しいものを求めるのはDrとして自然なニーズであり、そうでないと逆に知識集約型ビジネスであるDrとしては適性が少ないDrということになります。(年齢の高いDrに多いですが)
新しいものに期待してその通りの結果が出たときにはDrはその薬に喜びを感じます。自分も新しい選択方法が増え、患者さんも喜び、そしてMRもDrに感謝をする。今までの薬ではそのような喜びはもう既にないのでどうしても新薬で結果がいい場合はそちらに処方が移行してしまうわけです。しかし既存薬には安心・安定の心理が働いていますので副作用が起きると元に戻るということになります。

トラブルはどうするの?
しかし、その中でも副作用などで採用や継続処方がうまくいかない場合があります。このような時にはどのように対処すればいいのでしょうか?このようなケースはありうることです。

これは心理学的には予防を重視するのが有効と考えます。最初の症例はできるだけ問題が起こらない患者さんを選んで提案することが大事です。MRとしてはまず成功例がほしいからです。ここで何でもいいとあわてると運悪く副作用が連続で起きて、やめてしまうということになるわけです。

新薬発売は会社のイベントなのでグラフなどによってMRごとの新規採用の数の比較などをされてあせってしまう事も多いかと思いますが、上記の通り、まず、サンプルの配布と成功例の確保、発売後3日間ベストを尽くす。そしていい症例への処方の促進を心がける事をお奨めいたします。これが最初の段階での心理学的に効率のよい新薬PRと処方増加法だと思います。

しかし、上記だけの条件ですべてうまくいくわけはありません。地域の経済状況、地域の気質、卸の取り組み方、併売状況そして今までの活動などの色々なファクターが絡んでいるからです。その微妙なバランスの中でいい成績がでるようなアイデアをまた心理学的に紹介していきたいと思います。

でも最終的には新薬発売を楽しんでプロモーションできる人が一番幸せで強いのかもしれません。

新薬発売を控えている皆さん楽しんでおきばりやす。
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