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[8] 医療機関における知る権利と守秘義務のクイズ(3問)
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(1)
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「知る権利」とは、国または公的機関の公的情報の開示であって、個人や私企業の情報の開示までを求めるものではない。
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(2)
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マスコミが「知る権利」を主張して医療機関側に公表を求めても、「黙秘権」を断ることができる。
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(3)
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医療機関は、患者さんの同意があればマスコミに情報を開示してもよい。
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[8] 知る権利(解説)
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一. 知る権利
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治療を受けている患者にはいろいろな方がいる。政治家から芸能人あるいは大学教授等々有名人から話題の人まで外来あるいは入院で治療を受けていることがある。時にはこれらの方が受診している事が発覚すると大挙マスコミが取材のために医療機関に押し寄せてくる。そして一斉に「国民の知る権利」を口にして医療機関側のコメントを求める。医療機関側では「患者の守秘義務」を楯に公表を阻止し、一方マスコミは「知る権利」を主張し公表を求め玄関でもめる結果となる。
このような光景をテレビでご覧になったことがあるかと思うし、医療機関に従事している者にとっては決して人ごとではない。マスコミの口にする「知る権利」とは一体どのようなものなのか。また医療機関側の「守秘義務」との関係はどうなのか。まず、「知る権利」とは、国または公的機関における情報の提供ないし公開を求めることができる権利をいう。この権利は国または公的機関の公的情報の開示であって、個人や私企業の情報の開示を求めるものでないということである。ちなみに、日本国憲法において直接「知る権利」についての規定はみあたらない。しかし、民主主義における基本的権利として考えられている。
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二. 知る権利と守秘義務
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知る権利が公的機関における公的情報の提供ないし開示を求める権利のことであるということは、前述のような医療機関に押し寄せたマスコミのいっていることは筋が違うということになる。「知る権利」そのものが拡大解釈され、個人並びに私企業にまで求める傾向が最近はある。しかし、医療機関における「守秘義務」は刑法第一三四条をはじめ各種法律によって医療機関従事者に対して罰則規定が設けられており、マスコミがいくら「知る権利」を口にして医療機関側に公表を求めても「守秘義務」規定を楯に断ることができる。このような場合に、口の悪い取材者はこの時とばかりに取材拒否の態度をしたとして、悪口を並べたり、しまいには雑誌で取り挙げるといった脅迫まがいの行動にでて「知る権利」を要求することもある。記者も取材で来ており特タネの一つでも取りたいがためにこのような態度になってしまうのだが、医療機関側としてはこのようの言動に惑わされることなく毅然とした態度で臨むことである。ただし、あらかじめ患者さんより公表の同意を得ていれば取材に応じてもよいだろうし、取材にかけつけた後に患者さんと相談し、条件付で一部公表してもよいだろうということであればそれなりの対応をすることも可能であろう。それにつけても、マスコミの取材に対するエネルギーはたいへんなものがある。それに負けることなく医療機関側が対応すべきである。
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