一. 代筆行為
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診断書や各種証明書の記載を医師がテープに吹き込み事務員が清書している光景や、診察室において医師の側で医師の口述する処方内容を助手らしき人が記載していたりして患者に交付している光景をみかける。これらの医師の代筆行為は違法なのであろうか。
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二. 代筆行為が許されない場合
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(一) 診療録への記載
医師法第二四条
医師は診療をしたとこは遅滞なく診療に関する事項を診療禄に記載しなければならない。
このような診療録への記載義務が医師にはあり、記載内容については医師が責任をもつことになっている。診療録は患者の診療についての記録であり、診療の際の大事な書類となることから医師以外の者の記載が許されていない。ただし、医師の了承を得て記載する場合は許されると解される。
(二) 診療録の記載上の注意点
(1)保険種ごとの診療録を用いて、それぞれ記載しなければならない。医療機関によっては、保険診療と自費診療あるいは保険診療と労災診療、保険診療と継続診療等の診療内容を一つの診療録に一緒に記載することは認められない(療養担当規則第八条)
(2)複数の担当医がいる場合
複数の医師が一人の患者の診療を担当する場合には、診療録記載の際は必ず医師名を記入し、どの医師が担当したかわかるように記載しなければならない。これについては、指導や監査の際必ず指摘される部分でもあるので注意する必要がある。
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三. 代筆行為が許される場合
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(一) 処方箋の記載
医師法第二二条
医師は患者に対し治療上薬剤を調剤して投与する必要があると認めた場合には、患者または現にその看護に当っている者に対して処方箋を交付しなければならない。
これは医師の処方箋の交付義務であって記載まで医師でなければならないということではない。要するに、誰が処方内容を記載するにしろ医師が交付したと同視しうるような状態であれば差し支えないということになる。したがって、前述ような助手が口述を筆記させる場合には患者に交付する際に医師が内容を確認し押印することで医師自ら交付したものとみなされる。
(二) 各種診断書・証明書の記載
これらも上記(一)の処方箋の記載と同様に医師が交付したと同視しうるような状態であれば差し支えないとされている。
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四. 医師以外の者が法律にて記載を義務づけられているもの
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医師以外において記載が求められるものに、保健婦助産婦看護法施行規則第三十四条による助産婦による助産録の記載ならびに診療放射線技師法第二八条による診療放射線技師による照射録への記載がある。代筆行為そのものが違法かどうかということよりも医師の名のもとで記載するということを心にとめる必要がある。
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