回答は○×方式です。解答は一番下にございます。
[16] 保険外負担についてのクイズ(5問)
(1)
保険医療機関で保険診療を行う際、保険と自費が混在することは認められていない。

(2)
保険(医療)給付と重複する「サービス」または「物」は、「お世話料」「管理協力費」「雑費」などの名前で徴収する。

(3)
家庭における日常生活上の利便として必要な治療(看護)とは直接関係のない「サービス」または「物」については、その実費を徴収する事は差し支えず、具体的な名目で他の費用とは別の領収書を交付する。 

(4)
脱脂綿は保険外負担として実費を徴収できる。

(5)
おむつは保険外負担として実費を徴収できる。
[16] 保険外負担(解説)
一. 保険外負担とは
 全国の医療機関のほとんどは保険医療機関であり、保険診療収入によって経営されている。この保険診療というものは、契約診療ともいわれて療養担当規則や各種法例等に則った診療を行わなければならないとされている。その中に「混合診療の禁止」ということで、保険診療を行う中で保険と自費が混在することは認められないという規則になっている。つまり、保険診療を行ううえで点数表に定められていない処置や検査あるいは薬価基準未収載薬剤を用いてその費用を患者から徴収したり、医療材料等を保険請求できないからとして患者負担とするような場合である。健康保険等で療養の給付を受けている患者から、徴収できるのは法の定めによる一部負担金と次のものに限られている。
(1)薬剤の容器代(患者が希望する場合のみ)
(2)喘息等の吸入用治療剤施用のための小型吸入器代
(3)往診、訪問診療、訪問看護等で要した交通費(実費)
(4)入院した時の差額ベッド代(患者の希望により特別の病室に収容した場合)
(5)患者が薬剤を紛失または破損した時の再交付代
(6)一般の診断書および出産育児一時金に掛かる証明書代(疾病手当金意見書交付は除く)
(7)特定療養費制度の厚生大臣の定める次の項目
特別の病室の提供、歯科選択材料、時間外診察、特別注文給食、予約診療の予約料等
したがって、これら以外のものについてはその費用を患者から徴収することができないことになる。保険外負担とは、保険の適用とならないものでその費用を患者に負担させることをいうが、公に徴収できるものは上記のものに限られる。それでは、それ以外のものについてはまったく徴収できないかというとそうではない。上記以外での徴収については、平成四年四月八日付老健第七九五号で取扱が示されているので紹介したい。

二. 保険外負担の取扱いについて
平成四年四月八日付老健第七九五号
一 保険外負担の取扱いについて
(一) 一部負担金(特定療養費に係るものを含む)を除く患者負担のうち保険(医療)給付と重複する「サービス」または「物」についてはその名目の如何を問わず患者から費用を徴収することは認められないこと。この場合において保険(医療)給付と重複する「サービス」または「物」とは、原則として治療(看護)行為及びそれに密接に関連した「サービス」または「物」をいうものであること。したがって、「介護料」、「衛生材料費」等の費用徴収は認められないこと。
(二) 前述(一)以外で家庭においても日常生活上の利便として必要な治療(看護)とは直接関連のない「サービス」または「物」について、その実費を徴収することは原則として差し支えないこと。ただし、当該実費の額は、社会常識上妥当適正な額でなければならないものであること。なお、この場合、保険医療機関はその病院または診療所の見やすい場所に当該実費に係る費用の内容及び金額等に関する事項を掲示するとともに、当該実費の徴収に当ってはあらかじめ患者またはその家族等に対してそれらの実費に関して十分説明を行い承諾を得ること。
(三) 前記(二)の場合であっても、曖昧な名目(例えば「お世話料」、「管理協力費」、「雑費」等)での費用徴収は行ってはならないものであること。また、当該実費を徴収した場合には、医療費控除の適用等の趣旨に鑑み、それぞれ個別の費用ごとに名称及び金額を区分して記載した領収書を交付すること。
二 保険医療機関等の指導について
 患者から徴収する費用には、雑多な名目が付されているので必ずしも名目にとらわれることなく関係者から費用の内容を聴取したうえ、保険(医療)給付と重複する費用を徴収していることが判明した場合には、ただちに是正するよう指示すること。

三. 具体的な徴収項目
 以上の保険外負担の取り扱いを踏まえて通知の内容をより具体的に整理してみると、下記のように分類できる。
(一) 保険(医療)給付と重複する「サービス」または「物」は、その名称の如何を問わず徴収することが認められない。つまり、保険請求できる物あるいは保険請求上の所定点数にすでに使用する「物」の費用が含まれている場合である。
(二) 家庭においても日常生活上の利便として必要な治療(看護)とは直接関係のない「サービス」または「物」については、その実費を徴収することは差し支えないが、この場合であっても曖昧な名目での費用徴収は行ってはならない。つまり、治療(看護)を必要とするかしないに係わらず、家庭においても使用されるものについては実費分を徴収してもよいが、徴収するにあたっては「お世話料」「管理協力費」「雑費」等の曖昧な名目ではなく具体的な名目で他の費用とは別に領収書を交付すべきということである。

四. おわりに
 保険外負担として徴収できるかどうかの目安は、要するにそのものが治療(看護)に直接関係するかしないか、家庭においても日常使用するものであるのかどうかということである。したがって、これを基準に判断すればよいということである。保険診療において実費が混在することが認められない現在、医療機関内で使用されている材料あるいはサービスを見直し、院内リストを作成して間違いのないように徴収していただきたいものである。
分類
小分類
項目
備考欄
保険給付と重複のため、患者よりの徴収が認められないもの
保険請求できるもの所定点数に含まれる
特定保険医療材料で規定により別に保険請求可能なもの衛生材料(ガーゼ、脱脂綿、絆創膏)包帯、生検針等
高価であるとの理由での差額徴収は保険との重複請求となることから認められない。
実費を徴収しても差し支えないと思われるもの
日常生活用品
シャンプー、ティシュ、石鹸、寝巻
徴収にあたっては、十分な説明を行い、承諾を得ること。社会常識上妥当適性な額であること。実費徴収一覧を院内に掲示すること
介護的用品
おむつ代
その他
貸しテレビ代
解答
(1)
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