記事の詳細

明けましておめでとうございます。MR-NET@池上です。

昨年は多くのMRの方々とお会い出来、そして、ネット上でやり取りをさせて頂き、充実した一年だったように思います。改めて皆様に厚く御礼申し上げます。

pic_sheep_02

2014年はMRの将来と方向性が明確に示された年でした。どういうことかというと、下記の通りです。

 

●長年に渡って行われてきた商習慣であるシェアオブボイス、医局前立待ち、製品PRだけのディテーリングにNOを突き付けられたこと。

 

「MRを減らして、薬価を下げてくれ」という話が行動に移行したこと(聖マリアンナ増原薬局長)

 

●「MRなんていらないよ」というコメントが医師系ネットの様々なところで頻回に書き込まれるようになったこと。

 

●接待を超える付加価値を提供できていない現状。

 

●大手製薬企業、特に内資系の早期退職(リストラ?)が粛々と始まっている事。

 

このような現象から導き出される答えは単純です。アメリカでは一気にMRを減らしているという流れも同じですが、MRという職種を徐々に減らすということ。そして、MRで評価されていた機能を洗い出し、それに新しい価値を付与した新しい職種を増やしていくことになっていくことでしょう。

 

MSL(メディカルサイエンスリエゾン)などがそれにあたると思いますが、より臨床に近く、科学的なアプローチ的職種に移行していくことになります。

 

特に大学病院や基幹病院についてはその傾向が大きくなってくると思います。だから、製薬企業で専門MR的な仕事で生き残っていくと決めるなら、オピニオンリーダーの医師や薬剤師と肩を並べるぐらいのハードな知識習得を目指さないと評価されなくなってきます。

 

また、一方開業医MRにおいては、2つの面で知識習得し、貢献する必要があると感じています。

一つは医療経営について詳しくなること。一部、眼科系の製薬企業とかでは行っていますが、クリニックの経営における知識的サポートを行うことにより、経営を安定化させ、患者さんへのサービスクオリティを向上させる。

 

医療経営と一言で言うのは簡単ですが、その習得すべき知識は膨大です。法律、制度、広報、人事、リスクマネージメントなどなど多岐に渡ります。院長は医師でありながら、そのようなことを考えていかないといけない経営責任者であり、孤独な存在でもあります。

 

それをいかにサポート出来るのか?そこにMRが薬剤の情報も含め、その医療経営的知識を提供することが、大きな付加価値になると思われます。

 

もう一つはコミュニケーターとしての役割です。地域医療はそれぞれの規模の医療機関で役割があります。その間をつなぐコミュニケーター(情報伝達者)がほとんどいないので、地域によっては医療機関同士の連携が悪く、患者さんに不利益が生じているところも少なくありません。

 

各仕事をきちんと理解し、その部分をいかにつないでいくのか?その地域の医療機関を訪問しているMRしか出来ない仕事でもあります。

 

2015年は今までの発想をゴロっと逆に考えてみることを皆様に提案いたします。一年ぐらいそれをやってもバチが当たらないと思います(笑)。

 

<提案1>

製品の説明はドクターのお役に立ち「ありがとう!」と言われた時だけ「少し製品のお話をしても良いですか?」と話してみる。あくまでもお役に立った時だけということを徹底して下さい。(いつもの癖で製品名を言わなければと思っている方は特に注意してやってみてください)

 

<提案2>

地域連携、医療機関同士のマッチング、薬局と医療機関のマッチングなど双方が喜ぶ企画を作った時にのみ、勉強会・説明会を実施する。それもその勉強会において製品説明は最後5分ぐらいで、どちらかというと医療機関の役立つ情報提供をする勉強会をメインとする。(まずはあの人は地域医療について本気で考えてくれているというイメージを付けることが後々効いてきますし、そういう目を持って仕事をすることが最終的に支持される存在になりうる唯一の方法と思われます)

 

<提案3>

臨床的に学術的に詳しいドクターととことん仲良くなり、その先生の知的好奇心をどこまでも満たせるようなディテーリングと情報交換を行う。(そうすることにより、専門家の情報収集の方法とその知的好奇心の方向性を理解することが出来ます。)

 

基本的に今、製薬企業のTOPにおられる方、中間管理職でおられる方達の多くは前時代的な方法(SOVや頻回訪問)からまだまだ抜け出せていない状況があります。

 

しかし、現場のMRは気づいているけど、評価される上司の前ではサイズの合わない服を着るがごとく不条理を感じつつも、やらざるを得ない状況と言えます。

 

2015年はそれを自分の直感を信じて、顧客の喜ぶ、そして患者さんのお役に立てる仕事にシフトしていく。それが結果的に皆さんの将来を切り拓くきっかけになるのではないかと感じております。

HiRes

 

ここから少し、MR-NETが企画している新年の勉強会のお話をさせてください。

 

2015年1月17日(土)に開催するMRブートキャンプは今年で3回目になります。

 

新年にあたり、自分の仕事を再定義するために顧客であるドクター、薬剤師の先生からの視点でのアドバイスと提案、そして、今回は実際に多くの病院で人事やスタッフ教育に関わられているコーチ、そして、クリニックの経営をサポートしているコンサルタントからの視点で皆様のビジネスを大きく後押しする内容になっています。

 

講演して頂く講師の先生方のご紹介をさせて頂くと、その内容がいかに今後の活動に役立つかが分かるかと思います。

 

●医師の立場から:染谷貴志先生(そめや内科クリニック院長)

 

染谷先生は慈恵医大卒業後、虎の門病院勤務を経て、そめや内科クリニックを設立され、今9年目に入っています。私が知り合ったのは開業される前ですから、もう10年近くになると思います。

 

クリニックを作られる時に今までにないコンセプトでびっくりしたことを今でも思い出します。とことん患者さんの目線でクリニックを作られており、そのコンセプトは10年経った今でも色あせることがありません。

 

その内容については講義の中でも話されるので割愛しますが、すぐに地域で注目される人気クリニックになったことは言うまでもありません。

 

そして、皆さんもご存じの通り、2012年1月に「ドクターは、そう考えないよ ~ドクターとMRのギャップを埋める10枚の処方せん~」を川越さんと出版されました。

 

日本で初めて、医師がMRに向けて書いた本ということで注目を浴びました。書いていることは厳しいように見えますが、3年経過した今、改めて見ると今のMRの苦戦を避けられるような示唆に富んだ愛情ある内容になっています。

 

染谷先生の一貫しているところは「それって患者さんのためになるの?」という問いかけです。この問いかけに応えられること、それがひいては医療スタッフや医師に受け入れられる内容だということです。

 

そういう現場の声をきちんとMRが把握して、行動とアプローチを変える事がその製品、その会社のブランドを上げることに結びつくと考えられています。

 

大病院の現場、開業医の現場、両方を知っている染谷先生ならではのこれから求められるMR像をお話頂けることと思います。

 

そめや内科クリニック

http://www.someya-clinic.jp/

 

●薬剤師の立場:水 八寿裕先生(ふくろうメディカル代表)

 

水先生は東京理科大学薬学部を卒業後、武田薬品工業のMRとして勤務をし、そして、その後、調剤薬局経営、CSO企業勤務を経て、今の会社を設立されています。

 

水先生との出会いも10年近くになりますが、とにかく薬剤師同士のネットワークを活性化させようと精力的に活動されている方です。

 

東日本大震災の時はDMATとして薬剤師グループを組織化し、活発な支援を行われていました。

 

今、薬剤師も様々な岐路に立たされていると言っても過言ではありません。調剤薬局の減少リスク、病院の減少リスクにより、職場の確保が徐々に難しくなってくる状況にあります。

 

また、薬剤師の存在意義の部分に関しても、欧米とのギャップがあることに悩まれている現状もあります。

 

そのような薬剤師の視点、仕事上における悩みやMRとの連携の部分について今回のセミナーではお話頂く予定です。

 

●病院コーチの立場:下田静香先生(株式会社フロインド)

 

下田先生は法政大学大学院イノベーションマネジメント研究科修了で経営学修士です。現在、法政大学大学院能力開発研究所特任研究員でもあります。

 

病院を中心に、人事制度(目標管理、人事評価などを含む人事管理全般)の構築や運用のアドバイス、管理職から一般職員まで人事、組織開発に関する幅広いテーマで職場内研修を行われています。

 

簡単に言うと医療機関は専門職の集まる場なので人間関係が最も重要なテーマだけど、なかなかうまくいかない。そこで不公平がなく、みんながやる気を持って仕事をしていくためにどうすればいいかを科学して、それをサポートされているお仕事と言えます。

 

下田先生のお話の中にはMRが今まで気づいていない示唆がかなり多く含まれています。

医療機関が本当に悩まれているのはどんなことなのかをここで知ることになるかと思います。また、それをどのようにサポートしてあげるとMRとしての価値が上がるのかを明確に理解することが出来るかと思います。

 

私としては今回のセミナーの目玉の一つの内容だと感じています。特に病院担当の方には目からウロコのお話が多いと思います。

 

株式会社フロインド

http://freund.jp/freund/staff-shimoda.html

 

●クリニックコンサルタントの立場:池上文尋(株式会社メディエンス)

 

MR-NETの運営をしている池上ですが、当社メディエンスの仕事のメインの一つは医療機関の経営サポートです。特に開業医の先生方を支援することを得意としています。

 

私はMR経験12年、クリニック事務長経験2年を行い、その中でクリニックの抱える問題点や悩みを体系化し、それに対して、どのようにソリューション(解決法)を提供するのかを考え、形にしたのが今のメディエンスのサービスと言えます。

 

よって、MRの方なら比較的簡単に取り組めるものとも言えます。今回のセミナーでは今の開業医の悩みとその解消、そして未来ビジョンについてのお話をさせて頂き、その中でMRが活躍できるポイントを解説していければと思っています。

 

また、MRのキャリアと未来ビジョンについても少しお話しできればと思っております。

 

株式会社メディエンス

http://www.medience.info/profile.html#2

 

セミナーの詳細は下記の通りです。この内容とその意図する部分を理解して頂くと、この時間と費用は実は効率的かつ効果的な自己投資だと理解できると思います。今年一年、運良く、楽しく過ごすための科学的アプローチの機会です。ぜひ新しい一歩をこのセミナーから踏み出してほしいと思います。

 

未来志向の皆様とご一緒出来ることを心よりお待ちしております!

 

<詳細情報>

 

日時:平成27年1月17日(土)13:00~17:30

懇親会:18:00~

 

場所:アットビジネスセンター渋谷(東急ハンズ近く)

http://abc-kaigishitsu.com/shibuya/access2.html

 

講師のご紹介と内容::時間割は講師のご都合で変わる可能性があります。

 

1)開業医師の視点:染谷貴志先生

2)調剤薬局薬剤師(幹部)の視点:水八寿裕先生

3)病院現場の視点:下田静香先生

4)開業医現場の視点:池上文尋

 

人数:30名

 

費用:30000円

 

<特典>

 

※講義後にスライドデータを配布致しますので、復習も可能です。

※復習用動画も見ることが出来ます。

 

=申込フォーム======

お名前

会社名

メールアドレス

携帯番号

=============

お申し込み・お問い合わせは office@mr-net.org  (池上)まで

 

 

関連記事

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

カレンダー

2024年11月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
252627282930  
ページ上部へ戻る