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薬屋の目から離れてみるべし!
先日、私のマーケティングの師匠である阪本啓一氏のFacebookのコメントを見ていてあーなるほどなと思ったことがあります。
阪本さん曰く、魚屋さんは魚屋さんの目でお客さんを見ているし、花屋さんは花屋さんの目でお客さんを見ているので、それをぶっ壊せ!と言っています。
これはどういうことかと言うと、魚屋さんは魚を買ってくれる人を記憶し、そのお客様に合った提案をしていく。そしてそれをどこまでも突き詰めていく。それ自体はあたりまえのことじゃないかと思いますよね。でも、それだけではダメな時代になってきたから変えようぜと言っているのです。
なぜならば、魚屋さんが魚屋さんとして当たり前のことをしていても売り上げが伸びない時代に入ってきたからです。
今までの顧客はどんどん歳をとり、食べる量が減り、若者は魚を食べなくなり、魚屋のビジネスがじり貧になっているからです。そうなったときに魚屋さんの目でマーケットを見ても新しい発想は生まれて来ませんよね。
なぜ若い人が魚を食べなくなったのか、大きなマーケットである若い人たちにおいしい魚を食べていただくにはどうすれば良いのか、そんなことを違う切り口で考えていくことが魚屋のビジネスを成長させるきっかけになっていくわけです。
そこにはITの知識や最新のバズマーケティング、若者の食生活やマインドの把握、生活スタイルの変化についての理解、そういうものにフィットした他業種の知恵を取り入れる柔軟性が必要になってきます。生業である魚屋さんですらそのような幅広い視点でビジネスを捉えないと成長を促す事は難しくなってきたといえます。
それを製薬業界に置き換えたときに、薬のマーケティングも薬屋だけの視点だけで考えることは先行きが暗いとすぐわかりますよね。
これだけ医療の環境が変わり、患者さんのマインドの変化、医療技術の向上、ICTの医療への応用などが進化しており、知っておくべき知識と技術が日々どんどん増えています。
薬も医療機器も患者さんの健康を守るためのツールと考えるのであれば、様々な技術や知恵と組み合わせて進化させていく必要性があります。ただ薬を開発しているだけの会社はどんどん価値を失っていきます。
MRも同じだと思います。どんどん規制が増えてきて、現場で話ができる内容が制限を受け、医療現場のニーズと大きく乖離している今、どのような内容で話し合っていくのか、ここに個々のセンスが問われます。
制限が厳しくなったから「こんな状況で良い仕事なんてできねーよ」と言う人と、薬の話は会社の言う通りに伝えるしかないので、それ以外の医療現場にお役に立てる話をしていこうと思う人に分かれると思います。
どちらが成績を出すのかは明らかだと思います。結局はクライアントとその先にいる患者さんのことを常に考え、自分をバージョンアップさせ、様々な視点や切り口から物事を捉えることのできるビジネスパーソンになれるかどうか、そこに仕事が充実するタネがあるのではないでしょうか?
自己研鑽、自己啓発と良好なコミュニケーションの中にしか王道はないよなと思う今日この頃です。
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