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ショックかもしれませんが、「誰でもダメ社員(ぶらさがり社員)になる可能性がある」という結論を先に書きたいと思います。

なぜなら、そうなる様々な原因が至るところにトラップのごとく存在するからです。

私の経験や取材でも、学生時代も華々しく、MRになってからも3年~10年目ぐらいまでは輝かしい成績を誇っていたのに、急に仕事に力が入らなくなり、ダメ社員化してしまった方を何人も知っています。

友人Kさんもその一人でした。彼の場合、ダメ化のきっかけは上司のパワハラでした。若くて華々しい彼を見て、疎ましいと感じたようです。彼の担当を問題の多い地域に割り振り、問題が起きるとことあるごとに圧迫面接のように責めていたそうです。

ハードワークと精神的な圧迫でうつ病を発症、長期の離脱を余儀なくされました。復帰後は完全に覇気を失ってしまい、無難に上司の言うことを聞くが、積極性もなくなってしまい、ダメ社員化してしまいました。

表には出ていませんが、製薬企業だけではなく、様々な企業でこのようなことは少なからずあると思います。

また、取材で知り合ったSさんは女性MRですが、彼女も30歳までは社長賞を何回も取るような優秀なMRとして活躍していました。しかし、30歳で結婚し、子供を授かりました。さあ、頑張って現場復帰しようと思っていたら、旦那さんのガンが分かり、育児、看病とダブルで彼女の負担が増えたことにより、パニック障害になってしまいました。

家の唯一の収入源で、かつ自身がパニック障害を発症してしまったことにより、徐々に仕事のクオリティが下がっていったことは想像にたやすいと思います。

MRも心とカラダの健康が第一です!

MRも心とカラダの健康が第一です!



 

今、挙げた2つのケースはハードな事例ですが、それ以外にも社会人生活を阻害する要因は常に存在しています。

●自分の健康状態(睡眠・栄養・運動・ストレス)

●家族の問題(健康・夫婦関係・お金など)

●人間関係(社外・社内・悪い先輩への迎合など)

●生活上のトラブルやリスクファクター(借金・近所付き合いなど)

●仕事上のトラブルやリスクファクター(パワハラ・セクハラ・やる気を失せる過剰計画・エリアの問題(過疎・高齢)など)

そういうネガティブな要因が重なると人は問題解決すべき優先順位の高いものから行動していくので、仕事の優先順位が低くなってしまうことにより、ダメ社員化していくのです。仕事より自身の健康や家族の健康の方が重要度が高いわけですから、仕事を第一に考えていた独身時代とは全く違う仕事スタイルに変わってしまいます。

このように仕事のやる気を失う原因は日々、当たり前のように起きてくる訳です。誰でもその可能性があることをご理解頂けるかと思います。

じゃあ、どうすればいいのでしょうか?

それは、自分の仕事とプライベートをハッピーな状態にキープするためには何が必要なのかをしっかりと学び、対処することが必要かと思います。内容はひとそれぞれ変わってくると思うので、特に意識的にリスクマネージメントの重要性を理解しておくことは大事なことだと思います。

それから、何か起きた時にどう対処するのかを考える癖をつけておくことです。こんなことが起きた時に自分達をはどのような指針に基づき、行動するのかを自分達で決めておくことが必要かと思います。最悪の時を想定して準備しておくとそんなことはないことが多いので、速やかに対処することに結び付きます。

Kさんの場合は「これはパワハラだ!」と思った段階で、録音して、人事部に相談したり、それでもだめならしかるべき機関(労働組合や労働基準局)への相談が必要でしたし、場合によっては転職もその選択肢にはいります。しかし、周りにそういう相談できる友人がいなかったことが致命傷になりました。(それまで仕事もプライベートもうまく進みすぎて、困ったことを相談できる親友が逆にいなかったことが悔やまれます)。

Sさんの場合は旦那さんの病気が分かった段階で即、経験者や闘病記をチェックし、同じような状況になった人がどのように苦難を乗り越えたのかを学ぶことが必要でした。そして、のしかかってくる負担を出来るだけ分散できるように対策すべきでしたが、それもままならない間にダウンしてしまいました。

このような事例を見てもお分かりの通り、MRこそ、「心も体も健康的であること」に一番の重要性を感じます。健康であれば頭脳も動くし、様々な問題にも立ち向かえます。MRと健康管理についてはまた、別機会に書きたいと思いますが、MRは意外と生活習慣が悪く、不摂生の人が多いので、そのあたりにもダメ社員増加の要因があるのではないかと思っています。

それからもう一つは「友人の重要性に気付くこと」です。困った時に助けになるのは親しい友人です。こういう時こそ、助けてくれる友人がどれだけいるのかは日頃のお付き合いの賜物です。自分の状況が良いからと不義理をしていると肝心な時に救いの手がなかなか出てこないことになります。

 

MRのための知恵袋サイト「アリストテレス」

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