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製薬企業に限らず、多くの若手のビジネスマンと飲んで話をすると劣等感にさいなまれたり、自己重要観が大きく欠けている人が増えているように思います。それはどういうことかというと「会社内で上司や同僚に優秀だと認めてもらえていないという気持ちを抱えて、それを悩みに思っている人が多い」と言うことです。

日本の企業の教育研修はもともと軍隊の教育から始まっていますので、組織として上司や会社の評価を絶対視し、会社という場所においては、それがその人の評価になってしまいます。

日本のビジネスマンの生活時間は睡眠以外で最も時間を費やしているのは仕事ですから、その仕事の場で評価が低いとつらい思いをずっと抱えています。

新橋の居酒屋でも隣で座っているおじさんが会社の評価についてや、それについての他の人への評価の話をしているのを見るとそれが彼の世界のすべてのような感じに聞こえます。冷静に聞いているとほとんどギャグの世界です(笑)

この会社の評価というのもやっかいなもので、企業の場合はたいていの場合、「売り上げ」とか、まあ分かりやすい指標で評価されます。だから、MRのような営業も結局は目標に対する売り上げ達成比率などで評価されてしまうことがほとんどです。

もちろん、真面目にエリアマーケティングを行い、仕事をしている人が成績を上げることが多いのですが、場合によっては、努力してもエリアの人口減や病院の閉鎖、優良顧客ドクターの異動などで売り上げが下がることもあるし、計画の立て方が間違っているケースもあります。

でも、そのマイナス要因を客観的に再評価することはほとんどありません。半期が過ぎて結果が出れば、それで「ハイ終わり」です。まあ、ある意味、いい加減なものとも言えます(笑)

MRの中には優秀でもそういう運の悪いエリアや得意先に当たってしまう人も少なからずいます。また、上司や同僚は選べません。いい人が来て、共に頑張れるケースもあれば、逆のケースもあります。

評価は一つの目安です。




そういうネガティブな要素が色々と降りかかってきた時に皆さん、凄く悩まれるのですが、実は簡単に解消できる方法があります。

「上司や会社の評価はあくまでも一つの目安」だと思うことです。

どういうことかというと、会社も上司もパーフェクトではないし、ある決められた今までのやり方で評価したらこうなったというだけのことです。

その代わり、皆さんに意識的にやって欲しいことは「自分が自分でどのようなことを努力して、改善してきたのかを自分なりに客観的に評価する癖をつけること」です。自分には嘘はつけませんから、自分のやってきたことを冷静に評価するのです。

それで、自分は今回、この部分で努力をして、このような成果があった。でも、この部分はあまりできなかったということを自分で認めることです。仮に上司の評価が低くても自分でやるべきことが明確で、その目標に向かって進んでいるとしたら、それは悩むことでもなんでもなく、ただこの半期の期間に結果が出なかったということだけです。

冷静に考えれば、これって悩むことではないですよね。
ただ、目的に向かって進んでいければよいだけです。

でも、そういう上司の命令が一番、評価が絶対と思い込んで仕事していると徐々に病んでくるし、仕事も面白くなくなってきます。他の人が自分の事を無能だと思っている中で仕事するって、やりずらいですからね。

それから上記に一つ付け加えると、上司や同僚に自分のエリアや仕事のことを伝えるコミュニケーションについてはきちんと行っているという前提ですので、それがないのに誰も評価してくれないというのはアウトです。

他のMRの方もどんな動きをしているのかは見ていたら分かるし、自分と大差ない動きをしているなら劣等感を持つ必要もないですね。五十歩百歩です。

それから、評価が給与や賞与、昇進に影響するから、そんなことを言ってもやっぱり気にしてしまうという方もおられるでしょう。特にこの会社で一生勤めあげるぞとか、頑張って出世しようという気持ちを持っている人が劣等感を持つケースも多いようです。

しかし、人生何が起こるか分かりません。大企業だって不祥事で倒産することだってありうる時代です。狭い企業内だけの評価を気にして、社内だけに意識することはある意味、危険です。

繰り返しになりますが、若手の人にいつもいうことは、「会社外の人と付き合って、広い目を持って、仕事に取り組むこと。」それが自分の位置を明確にするということです。

そして、仕事以外の部分でも人に誇れるものを持てると良いですね。小さなことでも良いです。クラフトビールについては誰よりも詳しいですとか、カブトムシを育てさせたら、誰よりも大きく育てますとか。そういうことがその人の自信を大きくしてくれます。

今、もし何かしらの劣等感を持っている人がおられたら、上記のことを思い出して、トライしてみてください。


★アリストテレス(学び人にじわじわ広がり中)
http://aristoteles-med.com/

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