記事の詳細
上司は「1日10軒の得意先に回れ」というけど意味あるの?
これはコンスタントに来る質問なので、こちらに池上の意見を書いておきたいと思います。
まず、1日10軒の得意先を回れという意味を考えてみたいと思います。
こんな意味があるのではないかと思います。
●愚直に10軒回ってこい!(回る中で何かをつかめ、数打てば当たる的な)
●10軒回るような気持ちで一日を頑張ってこい!(さぼるなよ)
●10軒の得意先になんらかのアクションを起こして、その反応を見てみよう。(10軒回って、1軒ぐらい何か良い話があるレスポンス率に基づいて)
●10軒回るなら工夫が必要だ。仕事の効率化を図りながら、実績を確保せよ。
●本社のシェアオブボイス指示に基づいて、10軒の報告をせよ。(行けなくてもとりあえず形だけでも)
この意味は会社のレギュレーションによっても違うし、上司によっても大きく変わります。
ここの解釈を間違えると消耗してしまうことになり、「なんだ、この会社と上司は!!ナンセンスなことを言いやがって(怒)」ということに結び付きます。
よって、上記の解釈をまず確認するところから始めないといけないと思います。
その上で皆さんがやるべきことは2つあります。
それは
1) 仕事の効率化と費用対効果の最大化
2) 会社と上司の求めるレポート(←これ大事)と実績の確保
です。
1) の仕事の効率化と費用対効果の最大化について
訪問することが美徳だった時代の管理職の方々の成功体験がまだ色濃く残っている会社があるので、現場とのかい離が大きいのが現状です。
今は訪問することが大事ではなくて、どれだけ顧客に貢献出来ているのかが大事です。だから、貢献できているならメールでもラインでも十分なのです。会うというのは時間を使わせることになります。会うことが相手にとって楽しい、有意義であると理解されない限り、それは単なる時間を奪う存在にしかすぎません。
私の知り合いに1日1時間かけてその日1日に起きる医療関係のニュースと新しい関連論文を調べている方がおられます。それを大事な10名の先生に1人ずつカスタマイズし、丁寧にメールされています。それって、1日10名会うのと同じ意味を持つのではないでしょうか?(たぶん会うよりも先生の心には響いているはずです)
そして、先生の医療情報を調べる時間を短縮し、意図的に時間を作り出しています。
こういう人だからアポイントを取ると100%取れます。なぜなら時間の大切さを分かっている方だから、アポイントする意味も相手に理解されているからです。そうなると提案や製品が採用にされる可能性もぐんと上がるかと思います。
自分の時間も有効に使い、顧客の時間も大事にする。
こういうその時代に合った効率化のスキルは他にもあるはずです。そういうことに視点を向ける必要がある時代になったかと思います。
2) の会社と上司の求めるレポート(←これ大事)と実績の確保については言うまでもありませんが、会社に勤めている限りは組織活動をしなければいけないという決まりがあります。
特に上司が仕事をしやすいようにレポートを的確に、かつスピーディに出すことは部下として必須です。自分の仕事がうまく行っていない時はなかなかレポートを出しにくいものですが、そこをいかに上司の立場で考え、レポートを書くところに皆さんの仕事ぶりが表現されます。(ぎりぎりになって出す人はやきもきさせるのでマイナスだということ)
以前、デキルMRを取材した時にあるMRの方が面白いことをしていました。その方は自分のディテーリングを全録音していました。内ポケットにボイスレコーダーを入れて、得意先を回っていました。
そして、そのボイスレコーダーの内容を上司同行時に一緒に聞いてもらい、自分のトークの内容にアドバイスをもらっていました。特に上司が注目している重点先の会話です。
そうするとアドバイスをもらうのと同時に各得意先でどんなことをしているのかが明確になり、レポートに信頼性が増すことになります。自分の活動の可視化と共有化を進めることにより、自分の仕事の評価を上げる上手なやり方だなと思いました。
実績の上げ方についてはまた、違う機会にじっくり解説したいと思いますのでお楽しみに♪
「一日10軒回ってこい!」というのをそのままストレートに受け止めてしまうとなんと不条理なことを言っているのかと捉えてしまいますが、少しブレイクダウンして考えてみると、自分にも色々とやれることもあるなと思いませんか?
MRのための知恵袋サイト「アリストテレス」
コメント
この記事へのトラックバックはありません。
この記事へのコメントはありません。